2020.01.17

きぐるみのこと

日常ブログ

みなさんこんにちは。

 

 

ぐずぐずした天気が続きますね。

パッと晴れてもくれず、かといって雨や雪が降るわけでもない。

はっきりどっちかにしてくれよ!ってお天道様に叫んでみても仕方がないので、おとなしく心の中で思っているだけのおっさんよりお伝え申し上げます。

 

 

今日は着ぐるみについて。

 

我々フォーカスでは、いわゆるゆるキャラ(ホントはゆるキャラって登録商標なので、安直に使ってはいけないワードです)といわれる着ぐるみを、イラストや画像なんかの平面からオリジナルで製作することを得意としています。

一口にゆるキャラって言っても、自治体のキャラクターや企業のキャラクターだけでなく、個人の方が考えたキャラクターなどなど、色々とあります。

 

ゆるキャラの提唱者である【みうらじゅん】氏によると、

郷土愛に満ち溢れた強いメッセージ性があること。

立ち居振る舞いが不安定かつユニークであること。

愛すべき、ゆるさ、を持ち合わせていること。

ということらしいです。

 

その他にも、

原則として着ぐるみ化されていること

いろんなものを盛り込みすぎて説明されないと何がなんだか分からなくて笑いを誘うようなところ

突っ込みどころが多くとんちんかんなところ

プロが商品開発のことを考えてリサーチしたりせず、行政や市民といったキャラクター作りの素人が作るがゆえのゆるさがあること

なんてことが条件としてあげられています。

 

郷土愛なんて言葉が入っていることから、地方地域振興のため、ってことが始まりだったんでしょうが、現在は10年ほど前から企業キャラクターもゆるキャラに含まれるようになっています。

 

 

地域振興のためにやりだしたことが、思ったよりも人気が出て、思った以上にお金を産んでくれる金の卵だったということでしょう。

はじめはひこにゃん、そのあとのくまモンなどが続き、全国でゆるキャラが雨後の筍のごとくポコポコと産み出されていくあたり、40年近く着ぐるみを造っているフォーカスからすると目が覚めるような思いでゆるキャラフィーバーにのっかっていってます。

 

そんなこんなで最近はどこへ行ってもオリジナルのキャラクターがいて、逆にどこにでもあるものとして認知されたので、一般的なキャラではインパクトが弱いので色々とそのキャラクターに性格付けをして、ただかわいいだけでなく、反対に怖い、気持ち悪い、性格が悪い等のネガティブなキャラ付けをするものも多くなっています。

イベントや部署単位で考えなしにゆるキャラがつくられ、一つの自治体に1体以上のゆるキャラがいる状況で、ゆるキャラグランプリなんかでは人気ランキングの上位に食い込もうと、多額の金を使っているところも多くあります。

 

 

ゆるキャラグランプリに参加してるキャラクター数は、2015年に最多となる1,727体。

しかしその後は年々減少を続けていて、2018年には1,000体を割り込み、2020年に開催されるゆるキャラ®グランプリ ザ・ファイナルで、ゆるキャラグランプリとしては最後となります。

ブームの過熱により各地でキャラクターが乱立したことで活動の先進性や個々の注目度が薄れ、成果が上がらないとして事業を縮小する例が続出していること、併せてゆるキャラグランプリで相次いで組織票や不正投票問題が起こり、市役所の職員が投票工作を行っていた、なんてこともあってどことなくネガティブなイメージもある状況ですね。

 

Wikipediaなんかで検索すれば、上記の内容がバババっとでてきます。

 

 

 

現在は過渡期も過ぎ、衰退期なんてこともチラホラ聞きますが、決してそんなことはありません。

 

まだまだ新規製作のご依頼も多くありますし、きぐるみからエアータイプへの造り変えなんかのご依頼もあります。

グランプリでいい成績をとるために、名前を大きく売り出すために、なんてところもまだあるんでしょうが、うちが造ってる着ぐるみの多くは地域に根差した、泥臭くも暖かい活動をされているところが多いです。

申請をすれば無料でキャラクター着ぐるみを貸し出ししてくれる自治体も多く、使用後に破損した着ぐるみに対しては補修をし、定期的にクリーニングし、住民サービスの一環として大いに利用されています。

そういうところはブームが過ぎ去ろうとしている、なんてことは思ってもいないでしょうし、まだまだ皆さんに愛着を持って頂いております。

この業界もここからがホントの商売。

 

雨後のタケノコのようにできたのはキャラクターだけでなく、フォーカスみたいな製作会社もこの10年でわんさかとできました。

もともと大して大きくもない業界に、小さな会社が乱立しています。

正直、職人の腕一本でやっていけないわけではない。ただ作るだけなら。

きぐるみを造る上でやらないといけないこと、やってはいけないこと、が分かっていない人が多いです。

確かに安ければ良い、早く造ってくれれば良い、みたいなクライアントや代理店もあるし、そもそもそんなのは私の独りよがりな考え方であって、別に誰に求められているわけでもないのでね。ただの私の主観です。

 

フォーカスは着ぐるみを商売にしている中でも、レンタル、製作、メンテナンス、クリーニングと着ぐるみのことならなんでもやりますって感じの会社です。

別にうちで造ったきぐるみだけを補修やメンテナンスするわけでなく、他の製作会社の着ぐるみでもメンテナンスできるものは何でもやります。

 

レンタル商品も百数十体保有していますし、そのすべてを社内で製作し、メンテし、クリーニングして提供しています。

レンタルを何でしてるかっていうと、お金儲けも当然ですがそれと同じくらいに、お客さんの意見を聞くことを重視しています。

やはり生の声を聴くことができるのは、着ぐるみのこと全てをやってるわが社の強みでもあると思います。

 

 

2020年の着ぐるみ業界。

波乱含みの荒れ予報。そんな私の予想が外れるのか、当たるのか。

本音はほっておいてもわんさかとご発注を頂ける、今のままの状況が続いてくれること。

それを切に願い、本日の業務を終了させて頂きます。

 

 

ではまたそのうち~